ご挨拶

2020年2月29日(土)、3月1日(日)の2日間、東京都世田谷区大蔵にあります国立成育医療研究センター講堂を会場に、日本ADHD学会第11回総会を開催させて頂くことになりました。私どもは第1回日本ADHD学会総会を東京大学鉄門講堂にて開催させていただきました。早いものであれから10年が経ちます。再び総会を担当させていただくことを栄誉に思いますとともに責任の重大さを痛感しているところです。

今回のテーマは「ADHDの注意機能解明に挑む」としました。これまで学術集会などを通してADHDの診断と治療のあるべき姿を模索して参りました。こうした活動の成果として、一般の小児科医や精神科医にもADHDという疾患概念が次第に浸透し、社会一般にも認知されてきたと感じています。ただ、その認知されてきたイメージは行動の特性に関するものが主であるように思います。しかし、ADHDの患者さんが困難を感じておられるのは行動の問題だけではありません。自分とその周囲に払う注意機能にも困難を感じて暮らしておられます。

そこでこの度の学術集会ではADHDの患者さんの注意機能や認知機能に焦点を当てて議論し、また注意機能に関する別の領域からの研究成果をも学ぶことによって、ADHDの問題行動の改善にとどまらず、見過ごされやすいあるいは軽視されがちな注意機能の問題に医療者の関心が高まることを期待しています。

ADHDに関連する全て職種の方々に、ご参加いただき、勉強していただけるように、また、活発な議論によりADHDの理解を深めていただけるようにお願いいたします。何卒、多くの皆様のご参加と、ご支援をお願いいたします。

2019年10月吉日

日本ADHD学会 第11回総会会長
国立成育医療研究センターこころの診療部
小枝 達也