ご挨拶

このたび2024年3月2日(土)、3日(日)の二日間、東京都新宿区の東京医科大学病院大講堂をお借りしまして、日本ADHD学会第15回総会を開催させていただくことになりました。COVID-19パンデミックのため対面開催が難しくなっていた3年間でしたが、5類感染症に移行したこともあり、post COVID19となる2023年度は新たな時代の幕開けともなります。対面での開催を中心に、オンライン配信の良さを残しつつ、今回もハイブリット開催をさせていただく予定です。皆様奮ってご参加をお願いいたします。

第15回のテーマは「咲かせよう、それぞれの未来」とさせていただきました。新たな未来の幕開けとして花開いていきたい、花開いてほしいという願いを込めました。注意欠如・多動症(ADHD)は、DSM5の診断基準として定義されている通り、いくつかの項目を満たせば診断できるとされています。しかし、病態生理、併存症、取り巻く環境など一人一人が異なっており、全ての患者様が同じ支援や治療では立ちゆかないことがわかっています。一人一人が置かれている環境を理解し、その状態を細かく診断し、オーダーメイドの支援を行う必要があるとされています。また幼児期から成人まで、継続した支援が必要になる可能性があり、支援が必要になったときにすぐ手を差し伸べられるシステム作りが重要と思われます。そのためこの学会では、患者様一人一人に寄り添えるような支援を目指して、プログラムを考えました。すべてのADHDの人のために、均霑化した医療および支援がうけられるように、皆様とともに学んでそして考える二日間になるようにしていきたいと思います。多くの皆様にお会いできることを楽しみしております。現地出席、オンライン参加とも多くの先生方のご参加をお待ちしております。

2023年11月
日本ADHD学会 第15回総会会長
加賀 佳美
山梨大学医学部小児科学講座